2011年4月5日火曜日

震災備忘41 責任者不在国家ニッポン

◎放射性物質の放流(この表現こそが正しい)に関する昨夜深夜の東電会見を見ると東電という組織の日常での劣化の様をまざまざと見せられて血圧が異常に激上昇してしまいした。

◎乱暴程に言わせてもらえば、この放流の事態を理解していたら、大体下っ端が出て会見する内容では無いでしょう。経営者が出るべき会見以外になんと言うのでしょうか?

◎国家反逆罪、国際信用の域にあるこの問題はもう広報レベルを越しています。また広報に限定しても、頭数だけそろえ「確認します。スミマセン」の繰り返しだけでは、広報機能や意味もなさない驚くほどのレベルにあります。。悪口に終始する気は毛頭なくとも、一体全体、あぁ…この日の丸大企業の体質は絶望的です。怒りを取り越し涙が出るほど悲しい悲しい事実ですが、こうも毎度こんな図を見せられた涙はとうに枯れもしました。

◎ご存知のように、原子力安全管理を法的に規制した原子炉等規制法があります。
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「原子炉等規制法 原子力の平和利用と災害防止を目的に、原子炉の設置・運転および核物質の製錬、加工、貯蔵、再処理、廃棄に至るまでの取り扱いに規制を設けた法律。64条1項で、地震や火災などにより、核物質やその汚染物、原子炉による災害が発生する恐れがあるか、または発生した場合、原子力事業者に対し応急の措置を取ることを義務付けており、違反した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される。」(時事通信2011/04/04-20:16)

◎この放流はこの法律に抵触するとの前提から、東電は応急の処置として実行されたとも解釈されます。それをイメージしつつ、このご時世に東電自体がこの暴挙を敢行する勇気などがあるはずもないとのイメージもまた必要でしょう。すれば、統合対策本部への打診と説明の有無を東電側は誰がどうのように行ったのか?当然保安院マターに関連するイッシュであります。ではではこの由々しき問題に国の会見は?陣頭指揮は、菅直人首相であります。菅首相が出るほどの重要事項です。少なくとも問題を対処する(すべき)側の頭領たちが雁首を揃えるべき案件ですのにいずれの会見にも出てこない!丸投げ無責任と言われてもしかたがありません。

◎この国を束ねる人たちの鈍感さと無責任にはホトホト情けない。子供たちに見せられるレベルの中身になるまでやっぱりこれから作って行くしかありません。

◎【統合対策本部】関連ニュース。

政府、東電と統合対策本部を設置 首相「陣頭指揮とり危機乗り越える」
 菅直人首相は15日朝、相次ぐ福島第1原子力発電所のトラブルに政府と東京電力が一体となって対処するための、首相を本部長とする統合対策本部を立ち上げることを明らかにした。副本部長は海江田万里経済産業相と清水正孝東電社長。対策本部は東電本店に置く。

 首相は官邸で記者団に「憂慮すべき状況が続いている。この危機を陣頭指揮を執って乗り越えたい。被害が広がらないようにありとあらゆる手を打つ」と語った。この後、首相は東電本店に向かった。

 枝野幸男官房長官は15日朝の記者会見で、統合対策本部について「政府と東電が物理的にも一体化し、現地情報を受け止め、一体的に判断し指示していくことが事態の収束に重要だ」と強調した。

 燃料棒が露出した状態が続いている福島第1原発2号機については「必ずしも安定した状況ではない」と述べた。(産経2011/3/15-9:31)yahoo newsより

◎チェルノブイリ汚染除去責任者のサジェストは、いろんな意味で考えさせられるのはボクひとりではないでしょう。
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「福島に必要なのは石棺ではない」チェルノブイリ汚染除去責任者
【ロンドン=木村正人】旧ソ連・チェルノブイリ原発事故が起きた1986年から5年間、汚染除去作業の責任者を務めたユーリ・アンドレエフ氏(ロシア)が産経新聞の電話インタビューに対し、「福島第1原発事故に必要なのはチェルノブイリ原発を覆った石棺ではなく、東京電力から独立した技術者の特別チームだ」と指摘した。(産経2011.4.1 20:33)

詳しくはこちら。
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http://sankei.jp.msn.com/world/news/110401/erp11040120350010-n1.htm