2011年5月11日水曜日

ビンラディン捜索:パキスタンと米国密約

パキスタン、米国の単独作戦容認か=ビンラディン捜索で密約と英紙

 【ロンドン時事】10日付の英紙ガーディアンは、国際テロ組織アルカイダのビンラディン容疑者に関し、米国とパキスタンが10年近く前に密約を結び、米国はパキスタン領内で同容疑者らアルカイダ幹部の捜索を単独で行えることになっていたと報じた。パキスタンが主権侵害に公然と抗議しても構わないことまで合意されていたという。
 密約は、アフガニスタン山岳地帯トラボラで米軍が同容疑者の行方を見失った後の2001年末、当時のムシャラフ・パキスタン大統領とブッシュ米大統領の間で結ばれた。対テロ戦に詳しい元米高官は「米国がビンラディンの居場所を見つければ米国が行く。パキスタンは文句を言うがやめない。それが合意だった」と述べた。(時事通信 2011.5.10)


◎そりゃそうだろうねぇ。大人の世界、形だけは作っておかなくては。外交問題、国際法上の問題がある。アメリカといえども、相手は一応友好関係のある核保有国。まぁパキスタンにはこれで新たな口実を与えてしまった。結果的に中国が米パの中に割って入る隙間をこじ開けることになり、パキスタンは、対アメリカ的に、核、インド、中国、北朝鮮を使った4色の外交カードに新たな一枚を増やしたことになる。しかしパキスタンは分かってやってる達人芸の今後に注目。

◎CIAの事情、過去とビンラディンの付き合いとその実態を知られては困るネタもたくさんあったろうに。これで死人に口無し。アフガン戦線からの撤退の理由もちゃ~んとできたし。軍事予算削減へも一時的には弾みも付く。そして肝心の大統領選を優位に運ぶきっかけにもなった。同時に世界の緊張は確実に高くもなった。あの米国の若者たちのUSA! USA! の合唱に不快と危惧を感じた人も世界中にいることも事実でしょうなぁ。毎度のことながら・・・、アメリカさんには、困ったもんですなぁ。

♫ COLDPLAY - TROUBLE!