2011年5月15日日曜日

震災備忘93 ある訃報

おはよう福島! 

◎いわきも快晴。母によると、95歳になるご近所の最古参のお爺さんが今朝お亡くなりになられた。自分史の本を9冊書かれている中身の詰まったお爺さんで、ガダルカナルの生き残りでその後シベリア抑留を7年経て無事祖国に帰還した。オヤジがご近所で一番話が合うお方であった。

◎奥さんはまだご健在ながら、大腿部を骨折してちょうどご夫婦で入院をしていたところの訃報となった。ご夫婦には悲しい思い出がたくさんあって、悲話の極みは、ソ連侵攻後満州でご長男を亡くしていること。そのときのお話は鮮烈で「子どもがねぇ、『オウチに帰ろうよ~、オウチに帰ろうよ!』って何度も何度も泣きじゃくって言うの。私はなだめるにもなだめられなくて困っていたら、ソ連兵が見かねて子供を背負ってくれたの。やっぱりおんなじ人間なんだなぁって…」。その子の分長生きさせられていると染み染み話す。この話を聞くたびに今でも家中で目を潤ませてしまう。
お悔やみは18日になる。どうか安らかに。ご冥福を祈っております。合掌。

◎とうとう父が、近所の最古参になったわけだ。元気で長生きしてほしいものです。愚息も頑張りますので…