2010年6月12日土曜日

上海万博だより

丁度、鳩山前総理夫妻の訪中前。上海在住のカナダの親友から万博の感想があった。
要点をポイントフォームで。

【日本館・日本産業館】
  • 日本館が2番人気だというのは、恐らく日本の首相の交代、中国の首相の訪日という時期柄、ブロッガーとメディアを使って演出されたものではな いか。
  • 日本館はビデオを見せるだけで、3時間も立って待った割には内容があまりに貧弱。お金を掛けた割にはつまらない。
  • 唯一の面白い実演はトヨタのロボットのバイオリン実演。しかし1台で2分。
  • 日本産業館も3時間待ちで見たが、伊奈製陶など参加企業が自社宣伝するだけ。
【韓国産業館・韓国館】
  • 韓国産業館は、スムーズに人が流れるような運営のため、ほとんど待ち時間なし。
  • 大型タッチスクリーンで、子どもでも楽しめるような遊び心を刺激。
  • 韓国館はやはり3時間待ちということで、残念ながらパス。
  • 産業館ともに館自体のデザインが良く、特に夜は綺麗で。
【中国館】
  • 1番人気の中国館は、朝早く会場ゲートで並べば予約券が手にはいる。
  • 中国館はデザイン自体がドラマティック。改革30年の成果と将来の明るい展望を描いていて感動的。
【バンクーバー、カナダ館】
  • バンクーバー館はほとんど待つことなし。中身は林業と木造建築の宣伝か?
  • カナダ館も長蛇の列で入場せず。中庭があるデザインは悪くない。
【その他】
  • 会場では電池の代わりにコンデンサーを使ったバスが走っている。これは走行距離が短いので、バス停で止まる度にパンタグラフを上げて、1km分ほど充電して次のバス停まで持たす、というシステム。電池がないので軽い上、トロリーの電線が不要で投資とメインテンスコストが低い優れもの。上海では既に実用線で走っている。
  • 広い会場は緑地や水辺もよく整備され、万博後は素晴らしい公園になることは明白。万博は見かけ倒しの安物ではなく、Better City, Better Lifeというスローガンを実現するための本物のショーケース。
【総括】
  • 人口減少で経済が収縮し、先行き暗い日本がビジョンを持てず、萎縮した感じと、自信を持ち大胆な明るい未来を描いている中国が対照的。
  • やはり日本が明るいビジョンを描けるような、新しい経済モデルが必要であると痛感。