2011年7月24日日曜日

寿司屋の攻防

ちょいとした寿司屋では、寿司職人が客の品定めをするように客同士が、注文の仕方に品定めをする輩がいますなぁ。

昨夜回転寿司での出来事。ちょいと面白かったです。

昨夜、歌舞伎町のライブハウス夜回り後、時計はすでに23時をちょっと過ぎていました。妙に腹が減っていて、朝から何も食っていないのに気がつきやした。

中国人のストリートガールの何人かがお客を物色している間をすり抜けて(声すらかけられないし、そんなお金なんか持ってないしすっかり枯れているのが彼女たちにはきっとわかんだろうねぇ)、新宿プリンスホテルの前のさくら寿司に入店するも、運悪く満員。

ここはさくら水産経営の回転寿司店。とにかく安い。ちょいとばかり待たされて席に着く。生ジョッキ420円に目が行って、毛利さんがいなくても一杯やっかと、即注文。それに呼応して隣席に新たな客がお座りになった。そして斜めチョイ先にもまた一人。こっちも含め三方全員体格がよろしく一際目立ちました。そんなわけで三方も自覚し隣席の主も横目にし斜め前も、ずばり三者のアイコンタクトが済み儀式が完了。

何か同じ匂いがするんだろうねぇ。こいつら退職いや大食漢だとの意識というかライバル視ってぇものか。こっちはゆっくりビールを味わいたいので寿司なんぞ先に注文できるかぁ。

まず先手を打ったのが、ヨコの元プロレスラー風のオトコ。
「ウニ」ときた。
散人(このオイちゃん):ウニだと?回転寿司で?
後手は黒ずくめの目の鋭いニヒルなオトコが、コハダを注文。

二人の間は対極的注文をする。先手は、好きなものから派。後手は、寿司通をブル派。
散人、風林火山の心境。動かず、目の前のガリ箱からガリを多めに取って、ビールの肴に。

次の展開、プロレスラーは、カニ味噌とイクラ。
散人:コレストロール値高いなこいつ。
後手は、続いてシメ鯖を。
散人:ヒカリモノ好きだなぁ。ボクと一緒だぁ。しかし通ブルなぁ。

そして、プロレスラーは、次々に繰り出す。スズキ、筋子、本マグロ、ネギトロ、カニサラダ・・・
散人:カニサラダぁ?カニモドキサラダだぜそれ!
一方ニヒルは、本ガツオ(本の意味が分からん、偽あるの?)、中トロ、北寄、ミル貝、アワビ、エンガワときた。
散人:どこまで通ぶるの?
攻防の間で観戦する楽しみが一気に増えてついついビールのおかわり。

本当に二人を横目と斜め見をチラチラしながら耳もダンボにしてガリをガリガリしてオモロイオモロイ。

そんなとき、ビールを運んできた妙齢をとっくの昔に過ぎたおばちゃんが、お客さんはなにがいいですか?で参戦のタイミングを促された。ガハハ

二人の意識がこっちに向けられたのをバリバリ感じ・・・
ハイ、では「おいなりさん」「のり巻き」「玉子」そして「ヅケマグロ」ね。

エヘヘ、散人の肩透かしの勝ちやねん。

大体、回転寿司屋でウニとかアワビとか本物の高級食材使うわけがない。300何十円の高い皿や通ぶるより、こういう食い方するんねん!寿司はだいたいそういうもんじゃ~。
と心のなかで密かにほざいて、あぁ面白かった。1500円でお釣りも来たし。

オイ、お若エーの、ちょいお先に!となんか江戸っこの職人になった気分で後にした。誤解なきよう、プロレスラーとニヒルな二人に声をかけるほど勇気なんてないし。もっと酔ったらいつものように陽気でおしゃべり好きなおっちゃんに早変わりだろうけど。やっぱ話し相手がいないとなぁ。やっぱ飲むには毛利さんが要るなぁ。

で、発見、のり巻きは、下から二番目に安いお皿なのね。ノリとご飯の量で高いんだって。知らなかった。