2010年9月23日木曜日

尖閣列島の実効支配と台湾のポジショニング

将来、今の尖閣騒動が、「尖閣列島紛争」と歴史上に残るのか、ただの出来事として忘れられていくのか行方を見守っていきたいのですが、先週上海住まいの友人が訪日した際、中国人の友人の中には「日中戦争」に発展すると心配していたと語っていました。

そんなことはないだろうと、一笑に付したのですが、いまでもそう信じています。

ここは、日本は原則論に終始すれば良い。
日本の根拠は「史実」と「実効支配」というキーワード。

両国の主張の違いは、中国は、明朝の属国支配。日本は沖縄返還後の実効支配。
面倒なのは、台湾の存在です。現在台湾もまた領土を主張。

過去、中共以前の中華民国も尖閣列島を日本領とし、台湾に移った中華民国も長らくその方針でいました。しかし言説を覆しているのは御存知の通り。

その台湾に移った中華民国は、台湾を実効支配。
しかし日本政府は、台湾を承認をしていない国家であります。
皮肉にも実効支配の定義が、ハッキリしていない、とも言えます。

台湾介入は、はてどのタイミングで?
台湾がキャスティングボードを握っている気もします。
そして勿論、アメリカも。

中国は、どこで上げた拳をどういうふうに下ろすのでしょうか。
彼地はメンツの国家です。

ここは孫子に学び、「火を発するに時あり、火を起こすに日あり」タイミングを見失うな。
今後多発する尖閣列島の火種。冷静に学習することが重要かと。

菅内閣の外交手腕が問われます。
そして日本人の冷静さも、またしかり。